未来終活
ワクワクする後半生の設計図を描こう
未来終活エッセイ

断捨離

新型コロナウィルスによる外出自粛により、自宅に軟禁状態となった人々が、真っ先に取り組んだのは断捨離だったようです。

日頃なかなかできない大掃除に取り組もうとしたとき、目につくのは、いつか役に立つだろうととりあえず押し入れや物置に突っ込んでおいたガラクタの山、結局不要物と化したモノたち。この時期ゴミの集積場だけはいつも以上の盛況だったとか。映像でみたところ特に衣類の山がてんこ盛りでした。

以前参加した朝日新聞Re−Lifeが主催する近藤典子氏の「我が家の片付けセミナー」からの情報です。どこの家にもある不用品は、いつか?もしかしたら?多分?使うかも知れないといった死蔵品で、それら使わないモノが棄てられないのは執着・罪悪感・不安が三大要因とか。
グループワークでも参加者の死蔵品として挙げられたのは、写真やビデオ、レコード、カセットテープや引き出物やプレゼント、あとは趣味の品など、なるほど『想い』に捕らわれたものが多かったです。

よく言われる片付けの手順としては、まず整理、整頓、次に収納、となりますが、何より大切なのは、その作業を通して自分にとって大事なものは何かを見つけ出すことだそうです。
例え使わないものモノであったとしても、それを見ているだけで幸せになれるとかそれがあることで心が落ち着くのなら、それはその人にとっては価値のあるもの。そのかわり自分が死んだ後の処分方法については廃棄するなり寄贈するなり、希望と方針をきちんと伝えておくことが大事です。

単なる片付けのノウハウだけではなく、棄てられない原因にまで心理的に踏み込んだ内容は奥深く説得力がありました。
断捨離と生前整理を目指す方の参考になれば幸いです。