未来終活
ワクワクする後半生の設計図を描こう
映画に学ぶ終活

「僕の妻と結婚してください」

2016年 日本 
原作 樋口卓司監督 三宅喜重 主演 織田祐二 

あらすじ

末期のすい臓がんで余命6ヶ月と知った放送作家の三村修治は、人生最期となる企画を考えていた。遺していく最愛の人に何をしてあげられるか?彼の決めた最期の企画は妻の婚活シナリオを描くこと。つまり自分が死んだ後の妻と子を安心して託せる最高の再婚相手を探し出すこと。妻には何も知らせずに友人の主宰する結婚紹介所の社員になりすまし、これぞと思った独身男に狙いを定めて結婚推し作戦を始め、なんと自分の妻を猛烈に売り込むのだった。

感想

タイトルからして「いったい何のことよ?そんなことってあるんかい?」というものだが、紆余曲折を経てようやく自分の思い通りにシナリオが進み、妻の再婚への道筋が見えてくる。そして修治は最後の望みとして妻と再婚予定者の教会での結婚式のリハーサルを見たいという。その場面の修治のスピーチには泣かされる。「僕の妻と結婚してください」全ての人の想いが一緒になった時、再婚予定者から「謹んでお受けします」という言葉を受け取って心から安堵する修治。その後、修治は無事に人生の「最終回」を迎えるのだが、最後の意外な結末に「そうだよね」と二度頷く。終活の意味と価値を改めて思い起こさせてくれる爽やかなファンタジー。