普通相続と言えば誰かの遺産を受け継いでリッチになるかも・・といったイメージなのですが、実はそれが相続の落とし穴。本当にあった怖い話です。
父親Aのさんの相続手続きをするうちに、実は財産よりも負債の方が多いとわかった息子さんは順当に相続放棄の手続きをしました。そこまではよくある話。
それを父親の兄である二人の伯父さんたちにも告げたのものの、伯父さんたちは何をうっかりしていたのか、自分たちの相続放棄の手続きをするのを忘れていました。するとどうなるでしょうか？
息子Bさんが相続放棄をした時点で、父親Aさんの両親はすでに亡いため相続権は兄弟たる伯父さんたちに移ります。
相続放棄は三か月以内に申し出ることになっていますから、Aさんの葬儀に参列していた伯父さんたちはその死を知らなかったとは言えません。Aさんの遺産は負の遺産となって、兄弟たちに降りかかっていくのです。
ここまでは伯父さんたちの不注意だからなのですが、さらに伯父さんたちも亡くなっているとなると、今度はその息子たち、すなわちBさんのいとこたちを負の遺産が襲うことになります。
どこかで会ったこともない叔父さんが死んでその息子が相続放棄したために、わけのわからない負債が回ってきたらたまったものではありませんね。
ただ、相続放棄は相続が発生したことを知った時点から三か月以内にすればいいことになっていますから、借金取りが来て初めてその事実を知ったならば、すぐに専門家に相談してください。
