終活に関してよく誤解されている事例をあげていく題して「あなたは間違っている!シリーズその5
海洋散骨ブーム
一時期海洋散骨がブームのようになったことがあります。そもそも海洋散骨の火付け役になったのは、石原裕次郎氏が亡くなった時、彼がこよなく愛した海に還してあげたい…と遺骨を海に撒いたことが始まりだったとか。
自然回帰とロマンティックでオシャレなイメージで、一時期にはある生命保険会社の調査では海洋散骨を希望する人は54%という数字が出たことがあります。
現実的にも海洋散骨はお墓を作るよりはるかに安上がりでだし、お墓の管理も不要なので継承者問題もなく、後腐れなくていいように見えます。
しかし、故人が散骨を希望された実例をいくつかみていくうちに興味深い共通点を見つけました。それは本人の遺志には反するものの、遺骨のすべて海に撒くことはせず、半分は自分の家のお墓に入れたり、一部を自宅の仏壇に留めたり、身に着けられるアクセサリーに加工していたのです。
それは故人の遺志ではなくあくまで遺族の側の意思なのです。やはり遺族にとっては、愛する人の遺骨は全部は流し切れないんだな‥と思いました。それが「もうお墓を継ぐ人もいないので海洋散骨してくれ」というお一人さまのケースとは違う点です。
最後にちょっとオモシロ話。私のセミナーで海洋散骨を希望する人、しない人で手を挙げてもらった時のこと。希望しない、と答えた人にその理由を聞くと…「私、泳げないんです!!」