ある時、ある終活講師からこんな質問がありました。
「あなたはあと何年生きるつもりですか?」
大方の人は20年から30年、若い人でも「あと50年くらいですかね」
そこで講師は質問を変え「ではもしあと百年生きろと言われたらどうですか?」
皆さん首をかしげ「それはちょっと嫌ですね」と口を揃えます。
手塚治氏の不朽の名作「火の鳥」未来編で、自らが犯した罪により過酷な自然環境の星で永遠に生きて罪を償ない続けなければならないという罰を負った主人公マサト。その苦しみは永遠に終わりません。
そう、死は忌むべきだけのものではなく、年老いた肉体に閉じ込められた私たちにとってはある種の救いではないでしょうか。
少なくても私は自分が十分に生きたと思えたら、古くなった肉体を脱ぎ捨て火の鳥のようにまた若々しい雛鳥となってまた甦りたいと思っています。