東京2020が無事に終わりました。 全然期待していなかったオリンピックでしたが、柔道や水泳、体操、卓球、レスリングでの金メダルラッシュに沸き、また女子ソフトボールや野球の決勝など最後まで夢中で観戦し、終わってみればとても楽しかった。スポーツには人を元気にする力があることを再認識しました。
閉会式で古関裕而氏作曲のオリンピック・マーチが聞こえた時には鳥肌がたちました。私達の記憶にある昭和の東京五輪とオーバーラップしたからです。 イベントでは久しぶりに聞く東京音頭が出ました。昭和39年以降、東京の小学校の運動会で長い間定番だったものです。 坂本九ちゃんの「上を向いて歩こう」も涙がでるほど懐かしかった。
こうして昔のオリンピックを記憶しているシニア達はまんまとノスタルジーの罠に嵌められたわけですが、終わった時点で77%の日本国民が東京五輪を開催して良かった、と支持しているとか。 ぼったくり男爵(バッハ会長)の思惑通りとなってシャクなのですが、ともあれテロがなかったことが一番の幸いでした。コロナ下での開催の唯一のメリットだったかもしれません。
今回、新競技での若い選手の台頭はめざましく、スケボーで日本が金メダルを独占したのは驚き以外の何ものでもありません。「え~!!スケボーで今、日本は最高レベルにいるの?」 日本が本場とは思えないサーフィンでも銀・銅と素晴らしい成績を修めています。
最近は十代、しかもローティーンでもう人生の選択ができるのですね。私達の時代にはとても考えられなかった。 スケボーでも最高レベルの選手は億単位の収入になるそうで、トップレベルのゲームファイターの年収も数千万円単位だとか。藤井壮太棋士もまた10代で将棋界の歴史を次々と書き換えている。
20世紀育ちの私たちの価値観とは大きく変わり、10代で好きなことで職業選択をし、それにまい進することによって、かつての大企業に就職して一生安泰以上の価値を生み出すことが出来ることを彼らは証明しています。明らかに時代が変わったことを感じました。
新世代の台頭は21世紀の風の時代にのってやって来ました。我々昭和の、物質文明に頼ってその価値観を形成し、ずっとそれに固執してきた世代はすでにもう化石と化しているのかも知れません。